『空の回転扉』
2007年 01月 06日
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きみは知っている?
この空のどこかに
不思議な回転扉があることを。
それはいつも
空と同じ色をしていて、
澄み切った透明な青にも
どんよりと重苦しい灰色にも、
焼けた鉄のような朱にも
簡単に融けて染まってしまうから、
どんなに目を凝らしても
首が痛くなるほど見上げていても
そう見えるものじゃないんだ。
でもね、
気をつけてみていてごらん?
雲間から射し込む光が
放射状にのびて、
そこに天使が昇り降りする
梯子が架かるとき、
そのときだけは
その先に必ずある、ってわかるんだ。
梯子の先に、
少しだけ開きかけた回転扉が
きらきらと虹色に光りながら
その輪郭を浮かび上がらせていて、
そう、そこで
何が行われているかって、
・・・きっと、きみにもわかるから。
by misa_diary
| 2007-01-06 02:46
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