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ひびのことのは。

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『トルコで私も考えた』
2006年 06月 27日 |
某Amazonにて、今の処4巻ほど出ているらしいが取り敢えず1巻のみ購入。
購入理由はごく最近、写真仲間のブログにてカッパドキアやイスタンブールの写真を拝見、急激にトルコの脳内旅先候補ランキング(?)が上がった為である。

漫画と言うよりも、描線の柔らかいイラストとページの過半を占める活字、といった体裁で綴られるこの旅行記、成程ウワサに違わず面白い。湯船の中で読んでいて思わず、狭い風呂場に響き渡るほどの大声で笑ってしまったほどである。
第1巻は、今はトルコ人の夫と共に現地で暮らすという著者の、初期のトルコ訪問と語学学校への留学(今から10年以上も前のこと)におけるエピソードが主。その為、記述内容には実際との細かな相違もある、と後書きにあるのだが・・・それにしても、よくぞここまで旅先での出来事を覚えていて、しかも面白可笑しく描けるものだと、ほとほと感心してしまった。

特に、トルコの人々の性格・生活習慣におけるエピソードはとても興味深い。
本文中には時折文章のみのコラムも挟まれるのだが、中でも『トルコ式おつきあい』というコラムには、成程!と目からウロコが落ちる思いがした。

『トルコ人は人好きでもてなし好き。人づきあいを仕事よりも重んじるが、中でも「お客様」は別格。
わざわざ自分のむさ苦しい家に足を運んでくださるのである。自分の家に「生命」を持ってきてくださるのである。
「お客様」イコール「神様からのお客様」であり、その「お客様」を心の限りを尽くしてもてなすことは、彼らにとって無上の喜びであり、誇りなのである。』

そんなトルコもこのご時勢、都市部では観光客を狙ったスリ・盗難も多発しているとは聞くものの、基本的にトルコの人々が旅行者に対して非常に親切なのは、そういった見知らぬ他者、他の「生命」に対する「もてなし」の習慣が生まれたときから身についているからなのだろう。
元々の宗教的な違いがあるとは言え、昨今は他力本願をはき違えたような『~してもらう』ことのみを求めがちな我々日本人にとって、このような他国の精神文化に触れることは今、とても大事なことなのではないかと思う。


・・・ま、そんな肩肘張って難しいことを考えずとも。この本、とにかく面白い。
元々トルコに興味のある無しに関わらず、読めばトルコに行ってみたくなること請け合いなのである。
by misa_diary | 2006-06-27 22:56 | read |
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